こんにちは。私は大阪市内でひとり暮らしをしている60代の男性です。
会社を定年退職してから数年が経ち、今は年金を中心とした収入で日々を過ごしています。
現役時代は収入の心配をあまりせずに過ごしていましたが、リタイア後には「毎月の予算をどう割り振るか」という課題が常につきまといます。
特に一人暮らしの場合、節約や工夫を怠るとすぐに赤字になってしまうのです。
私はその現実に直面して、生活のスタイルを大きく見直しました。
本記事では、自分自身の試行錯誤や体験談を交えながら、60代の一人暮らしを無理なく続けていくための家計管理の工夫をご紹介していきます。
これから定年を迎える方や、すでにリタイアして一人暮らしをしている方の参考になれば幸いです。
年金生活になって気づいた「支出の重み」
現役時代は、多少財布のひもがゆるんでも「来月の給料でなんとかなる」と思えて気が楽でした。
ところが退職後はその感覚が通用しません。毎月の年金収入は18万円弱。そこから家賃、光熱費、食費、医療費などを賄わなければならず、一つ一つの支出の重みを実感するようになりました。
コンビニでの買い物やちょっとした外食も、年金生活では決して軽い出費ではありません。
「千円の差を軽く考えないこと」が、私にとっての大きな気づきでした。
そんなふうに、出費の一つ一つに重みを感じるようになったのです。
家計簿をつけ始めた私の体験談
私がまず取り組んだのは「家計簿をつけること」でした。
最初は文房具店で買ったノート型の家計簿にすべて手書きしていましたが、これが自分には合わず、あっという間に挫折しました。
その後に出会ったのがスマホで使える家計簿アプリです。レシートをカメラで撮影すると自動で入力されるので、性格的に細かい記録が苦手な私でも続きました。
半年ほど記録を続けたら、以下のような傾向が一目で分かるようになり、自分の無駄遣いを見直すきっかけになったのです。
- 食費が月に4万円を超えていた(自炊もしていたつもりだったが、コンビニ利用が多かった)
- 通信費が1万円以上(スマホと自宅Wi-Fiの契約が割高だった)
- 光熱費は冬場に大きく跳ね上がる(エアコンと電気ストーブを併用)
この「見える化」によって、何を削るべきか、どこを工夫できるかが明確になったのです。
食費を抑えるコツ:私流の工夫
外食は「ご褒美」扱いにする
リタイア初期は寂しさを紛らわせようと外食を増やしがちでした。特に一人暮らしだと台所に立つのが億劫になることもあり、つい定食屋やコンビニで済ませてしまいます。
しかしこれが積もると月に数万円の違いになります。
最初は寂しさから外食を増やしてしまい、あっという間に食費が跳ね上がりました。今では、自分なりにルールを決めています。
例えば「外食は月に3回まで」と限定し、その日は少し良い店に行って心から楽しむようにしました。
外食を「特別なイベント」とすることで、普段の自炊にも張り合いが出ますし、食費も無理なくコントロールできるようになります。
まとめ買いと冷凍保存
食材は近所のスーパーの特売日を狙って買いだめして冷凍保存しています。
以前は必要なときに毎回スーパーへ行っていましたが、その都度余計なものまで買ってしまい浪費していました。
今では週に一度まとめ買いをし、鶏むね肉や豚こま肉を小分けにラップして冷凍庫へ入れます。
料理のときに解凍して使えば無駄がなく、食費は月4万円を超えていたのが3万円台で収まるようになりました。
自分の定番レシピを作る
レパートリーは多くなくても構いません。私は「野菜炒め」「カレー」「鍋物」「煮物」を中心に1週間を回す形にしています。
同じような料理でも具材を変えるだけで飽きが来ません。
お茶やコーヒーは自宅で淹れる
以前は散歩のついでに自販機やカフェで飲み物を買っていました。
これをやめて、自宅で淹れた麦茶やコーヒーを持ち歩くようにしただけで、月数千円の節約につながります。
光熱費の節約術
60代になると体調の変化に敏感になり、夏や冬は特に空調費が気になります。
私が実践している工夫は以下です。
-
冷暖房は「短時間集中」で使う
→ 部屋を一気に冷やす・温め、その後は扇風機やサーキュレーターで空気を回す。
- 電気ポットをやめて魔法瓶に変更
→ 常時保温の電気ポットは意外と電気を食います。必要なときに電気ケトルで沸かし、魔法瓶に入れる形にしたら、電気代が月に数百円下がりました。
- ガスコンロ利用は料理でまとめる
→ 煮物や下茹ではまとめて一度に済ませる。
冬場は電気ストーブを使うよりも、エアコンのほうが効率がよいと気づいたのも大きな発見でした。
最初は固定観念で「エアコンは高い」と思っていましたが、実際の電気代を比べると逆でした。体験してみないと分からないことが多いと実感しました。
通信費の見直し
光熱費と通信費は、私にとって「固定費の節約ポイント」でした。
以前は大手キャリアのスマホと自宅Wi-Fiを契約していて月1万円以上かかっていましたが、格安SIMへ乗り換えたことで料金は3分の1に。
さらに、動画をほとんど見なくなったことをきっかけにWi-Fiを解約しました。
今ではスマホのデータ容量だけで十分です。年間に直すと10万円以上の節約になり、その金額を貯金に回せたのは大きな安心につながりました。
医療費との付き合い方
60代になると通院の機会も増えます。私も高血圧で月に一度通院しています。医療費は削れない部分ですが、工夫できることもあります。
- ジェネリック薬の活用:医師に相談して変更し、毎月数百円安くなった。
- 健康診断を市の補助で受ける:無料や低額で受診できることがある。
- 普段の生活を整える:規則正しい食生活や散歩を心がけ、薬に頼りすぎないよう意識。
体調を崩すと結局は余計な出費につながります。
健康管理そのものが最大の節約だと今は信じています。
娯楽費と人間関係の使い方
節約とはいえ、生きがいを失ってしまっては元も子もありません。私自身、リタイア後に孤独を感じることがありました。
そこでお金をあまりかけずに楽しめる趣味や取り組みを見つけました。
- 図書館を利用:本や雑誌を無料で楽しめ、冷暖房の効いた環境で過ごせる。
- 公園散歩や近所のスポーツセンター:健康維持と気分転換になる。
- 趣味の写真:中古のデジカメを購入し、散歩中に撮影を楽しむ。
また、月に一度友人と集まり、割り勘でささやかな飲み会をするのも楽しみです。
若い頃に比べて飲み代も減り、健康的かつ経済的になりました。
私の1か月の具体的な家計例
参考までに、私の直近1か月の大阪での生活費をまとめてみます。もちろん季節や生活スタイルによって多少の変動はありますが、大体の目安にはなると思います。
食費 | 30,000円 |
光熱費 | 9,000円 |
通信費 | 3,500円 |
医療費 | 4,000円 |
娯楽費 | 5,000円 |
その他(日用品、交通費) | 8,000円 |
合計 | 約59,500円 |
これに加えて急な出費に備え、2〜3万円を予備費や貯蓄に回せるようにしています。
まとめ:60代一人暮らしの家計管理は「工夫と心持ち」
60代の一人暮らしで重要なのは、「お金の不安を小さくするための工夫」と「気持ちのゆとりを失わないこと」のバランスだと感じています。
体験から学んだことをまとめると:
節約というと我慢ばかりのように聞こえますが、健康を守ったり、無理のない趣味を持ったりすることも立派な家計管理の一部です。
私は少しずつ習慣を変えたことで、年金生活でも安心できる暮らしを作れるようになりました。
これを読んでくださった同じ境遇の方々に、少しでも参考になれば嬉しく思います。
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