シングルライフ

60代からのひとり時間革命:私が本と歩んだ“第二の青春”体験記

シングルライフ

 

60代シングルライフと私の読書習慣の始まり

60代に突入してから、静かな部屋で過ごす休日が一気に増えました。

最初は「何をして過ごそうか」と迷いながら、なんとなくテレビやスマホに手を伸ばすだけの時間が続き、「今日一日、自分は何をしていたんだろう」と物足りなさを感じることも多くなりました。

そんなある日、クローゼットの整理をしていて、すっかり存在を忘れていた一冊のエッセイ集が本棚の奥から出てきました。

久しぶりにページをめくると、主人公が一人でアイスを楽しむシーンが描かれていて、「誰かと一緒じゃなくても、こんなふうに自分を喜ばせていいんだ」と、不思議と胸が温かくなったのを覚えています。

その夜、お風呂上がりにコンビニで買ったお気に入りのアイスを一つだけ用意し、テレビを消して静かな部屋でゆっくり味わってみました。

「一人でもこんなに心が満たされるんだ」と気づいた瞬間、ひとり時間の捉え方が少しだけ変わり、「この時間をもっと大事にしてみよう」と思うきっかけになりました。

そのエッセイには、一人暮らしの日常を少しおもしろく、少し楽にする小さな工夫がたくさん書かれていました。

「一人暮らし=寂しい」というイメージを持っていた私にとって、「一人でもこんなに楽しく過ごせるんだ」という発想は、まさに目から鱗でした。

著者が紹介していた「お風呂上がりに、その日の自分をねぎらうデザートタイムをつくる」というエピソードは、すぐに真似することにしました。

 

読書が私の生活を変えた具体的な瞬間

「今日は何ページ読めるかな?」と、朝のコーヒータイムが楽しみになったのは、「1日15分だけ本を読む」と自分ルールを決めてからです。

昨年はこの方法だけで15冊読み終えました。

最初は「どうせ三日坊主で終わるだろう」と半信半疑でしたが、たった1週間ほど続けただけでも、頭の中に少しずつ“本の言葉”が残るようになりました。

散歩中にふと登場人物のセリフを思い出してニヤリとしたり、ニュースを見ながら「この話、最近読んだ本のテーマに似ているな」と心の中でつぶやいたりする時間が増えていきました。

たとえば、朝のコーヒータイムには軽めの小説やエッセイを選び、短い一章だけを読むようにしています。

わずかな時間でも物語の世界に触れてから一日を始めると、仕事や家事に向かう前の気分転換になり、人と会ったときにも「最近こんな本を読んでいてね」と自然に話題を広げられるようになりました。

一方で、夜は自己啓発や生き方に関する本を少しずつ読み進め、「明日の自分はこの一文を意識してみよう」と心の中で小さな目標を立てます。

こうした時間のおかげで、「読書は知識を得るためだけでなく、心に余裕と前向きさをもたらしてくれる習慣」だと感じるようになりました。

60代シングルのひとり暮らしをもっと楽しむ工夫は『60代シングルの私が実感した“ひとり暮らし”の楽しみ方と新しい挑戦』で詳しく紹介しています。

私流・読書習慣の続け方と工夫

15分読書術の実践

「まとまった時間が取れない」と悩んでいた頃は、「読むなら30分は確保しなきゃ」と自分に厳しくし過ぎて、結局本を開かない日が続いていました。

そこで発想を変え、「歯磨きの後の5分」「バスや電車を待っている5分」など、細切れの時間に1ページでも開くことを自分に許したところ、一気に気持ちが楽になりました。

平日は朝のコーヒータイムと寝る前の5分、休日はカフェで30分など、トータルで1日15〜20分を目安にしています。

今は、寝る前のベッドで1章だけ読むのを“自分との約束”にしています。

去年、カフェの窓際で読んだ小説の一節に背中を押されて、思い切って一人旅を決めたことがありましたが、そのときほど「本の世界が、現実の自分の一歩を後押ししてくれる」と感じた瞬間はありませんでした。

読書ノートやアウトプットの工夫

本を読み終えたあと、そのまま閉じてしまうと内容をすぐに忘れてしまうことが多かったので、小さなノートやスマホアプリ、付箋等を用意することにしました。

そこに「心に残ったフレーズ」と「それを読んだときの自分の気持ち」を、読み終えた直後に3つだけメモするようにしました。

気になったページに付箋を貼り後でまとめて書き、読み返したときに気づきがしっかりと蘇るようになりました。

ある日、「自分の人生は自分で決めていい」という一文に出会い、そのページを何度も見返してはノートにも大きく書き写しました。

そのメモを見返しているうちに、ずっと迷っていた近所の書道教室に「まずは体験だけでも行ってみよう」と決心がつき、実際に申し込むことができました。

今では、このノートは私だけの“人生の応援メモ”であり、落ち込んだときに開くと「以前の自分が書いた励ましの言葉」に背中を押される、大切な相棒になっています。

読書以外の「学び直し」や自己投資については,『定年シングル60代の“自分らしさ”探求記 ~一人暮らしで見つけた自分だけの幸せ体験集~」』でも体験談を書いています。

ジャンルを広げて出会った新しい自分

長いあいだ「小説は難しそう」と敬遠してきた私は、気づけば同じような実用書ばかりを選んでいました。

そんなとき、友人から「気分転換になるから読んでみて」と旅エッセイを勧められ、半信半疑のままページを開いたのが転機になりました。

読み進めるうちに、見知らぬ土地の空気や人との出会いが生き生きと描かれていて、「私もどこか遠くへ出かけてみたい」という気持ちがじわじわと湧いてきました。

その勢いのまま、人生で初めての一人温泉旅を計画し、電車に揺られて知らない駅に降り立ったとき、本の一節を思い出して思わず笑顔になったのを覚えています。

旅先でその土地の本屋をのぞき、地元の作家さんの本を一冊だけお土産に選ぶのも、今ではすっかりお気に入りの楽しみ方になりました。

新しいジャンルの本に挑戦したことで、「まだ知らない自分の一面」が少しずつ顔を出してくれたように感じています。

シングルライフを支えてくれた本と私の向き合い方

一人暮らしの工夫を学んだコミックエッセイとの出会い

『ひとりぐらしもプロの域』

この本を読んだあと、キッチンの収納を本のアイデア通りに変えたところ、料理の回数が月2回から週2回に増えました。

一人暮らしの日常をコミカルに描いたこのコミックエッセイは、「こんな失敗をしても大丈夫なんだ」と肩の力を抜いてくれる存在でした。

洗濯物の干し方や収納の工夫など、暮らしの細かな場面でクスッと笑えるエピソードが続き、「一人だからこそ自由に試してみてもいいんだ」と前向きな気持ちになれました。

この本を読んでから、まず最初に挑戦したのは部屋の模様替えです。

ソファの位置を変え、読書用の照明と小さなサイドテーブルを置いただけで、「ここは私専用のくつろぎスペース」と感じられるようになり、自炊をする気力まで不思議と湧いてきました。

「人と違ってもいい」と教えてくれた生き方エッセイ

生き方について率直な言葉で語られたエッセイに出会ったのは、「自分の人生をこの先どう歩いていけばいいのか」と迷っていた時期でした。

ページをめくるたびに、過去の選択や周りとの違いに悩んできた自分の気持ちが、少しずつほどけていくような感覚がありました。

特に心に残ったのは、「人と違ってもいいし、その違いがその人の魅力になる」というメッセージです。

シングルである自分をどこか引け目に感じていた私にとって、この言葉は「この生き方を堂々と選んでいい」と背中を押してくれる力強い一文でした。

先輩たちのシングルライフから学んだ安心感

さまざまな年代の女性たちが、自分らしいシングルライフを語る体験談集は、「この先をどう過ごすか」を考えるヒントの宝庫でした。

再スタートを切った人、長年一人暮らしを楽しんでいる人など、背景は違っても、それぞれが自分の生活を丁寧に育てている姿に大きな勇気をもらいました。

特に印象に残ったのは、「年齢を重ねるほど、自分の機嫌を自分でとるのが上手になる」という言葉です。

それを読んでからは、落ち込みそうな日こそ「今日は自分を機嫌よくさせるには何をしよう」と考えるようになり、年齢を重ねることへの不安が少し和らぎました。

一人旅エッセイがくれた「行ってみよう」の一歩

日本各地を一人で巡る旅エッセイ『47都道府県 女ひとりで行ってみよう』を読んだとき、「一人旅は特別な人だけがするもの」という思い込みが一気に崩れました。

著者が、豪華な観光ではなく、商店街の惣菜屋さんやローカル線の車窓など「何気ない風景」を楽しんでいる姿に、「これなら自分にもできるかもしれない」と感じたのです。

そこで、まずは行きやすい距離の温泉地を選び、時刻表とにらめっこしながら一人旅の計画を立てました。

最初は不安でいっぱいでしたが、実際に新幹線に乗り込んだ瞬間、「本の中で読んだ世界の一部に、自分も足を踏み入れたんだ」と思うと胸が高鳴り、旅先でその土地の本屋に立ち寄ることが、今では新しい楽しみになりました。

読書会に参加して広がったつながりと世界

「人見知りの私が読書会なんて、本当に大丈夫だろうか」と迷いながらも、一度だけ試してみようと地元のカフェで開催されていた少人数の読書会に参加しました。

当日は手のひらに汗をかくほど緊張しましたが、自己紹介で好きな本の話をすると、意外なくらい「その本、私も好きです」と共感してくれる人がいて、緊張が少しずつほどけていきました。

何度か通ううちに、「この人はこういう本が好きなんだな」「次はこの人が紹介してくれる本も読んでみよう」と、顔なじみが増えていきました。

その延長でオンラインの読書会にも参加してみたところ、画面越しにもかかわらず、本を通じて全国の本好きとつながることができ、「ひとり時間」と「人とのつながり」の両方を味わえる、新しい居場所ができたように感じました。

私が参加した読書会の流れ

開催頻度は月1回で参加人数は毎回8~10人ほどで会場は区民センターです。

その私が参加している読書会の基本的な流れは、とてもシンプルです。

・最初に、主催者から簡単なあいさつと進行の説明

・参加者一人ひとりが「名前」と「最近読んだ本」を一言ずつ自己紹介

・順番に、自分が持ってきた本の好きなところや印象に残った部分を紹介(1人5〜10分程度)

・気になった本や言葉について、感想や質問を自由にシェア

・最後に、次回のテーマや日程の案内と、ゆるい雑談タイム

オンライン読書会では、専用のツールを使って自宅から気軽に参加できるのが魅力です。

初参加からもう半年ほど継続し、1回の時間は約90分です。

最初は「画面越しで本当に盛り上がるのだろうか」と疑っていましたが、実際には全国の本好きと感想を共有できる貴重な場となり、「本を通じて世界が広がる」という言葉を実感するようになりました。

読書会で得た4つのもの

読書会に通うようになってから、「ひとりで本を読むだけでは得られなかったもの」がいくつも増えました。

・本屋では手に取らなかったようなジャンルや作家との新しい出会い
・同じ本を読んでいるのに自分とはまったく違う視点や感想を知るおもしろさ
・家族や仕事仲間とは少し違う、「本が好き」という共通点でつながるゆるやかな人間関係
・「次の読書会までにこの本を読み進めよう」という、ささやかな目標と生きがい

中には、読書会で紹介された本が気になり、その場でスマホから注文してしまったこともあります。

そうして読書の幅が一気に広がったことで、「ひとりの時間」にも新しい刺激と楽しみが増えました。

読書を続けるための私の工夫

読書を「続けること」が苦手だった私は、環境を少しずつ整えることで、ようやく習慣として根づかせることができました。

・本棚をリビングの目につく場所に移動し、テレビをつける前に本の背表紙が視界に入るようにした

・家の中だけでなく、カフェや公園、病院の待合室など「本を開きやすい場所」をあらかじめいくつか決めておいた

・読みたい本は、タイトルをスマホのメモにすぐ書き留めておき、買い物や図書館に行くときの参考にする

・読み終えた本は、簡単な感想と一緒に読書アプリやノートに残し、「自分が歩んできた読書の記録」として振り返れるようにする

最初は難しいビジネス書から始めて挫折したので、今は“3日読んでつらかった本は、一度やめて別の本に替えていい”というマイルールを作り、気楽に続けられるようにしています。

もともと「読書は続かない」と悩んでいた私でも、こうした小さな工夫を積み重ねることで、今では本を開くことが自然な日課になりました。

呼びかけ

本を手に取るたびに、「自分の世界はまだまだ広げられる」と静かに感じています。

ひとりで過ごす時間は、以前のような寂しさだけの時間ではなく、今では“自分を育てる贅沢な時間”へと少しずつ姿を変えました。

もし今、「一人の時間を持て余している」「何か新しいことを始めたい」と感じているなら、難しいことを考えず、まずは一冊、直感で気になった本を開いてみてください。

その小さな一歩が、あなたの毎日を少しずつ変えていくきっかけになると信じています。

 まとめ

・1日15分の読書から、自分のペースで始めてみる
・簡単な読書ノートやアプリで、心に残った一文と気持ちをアウトプットする
・読書会やオンライン交流で、新しい本や人との出会いを楽しむ
・これまで手に取らなかったジャンルにも挑戦し、自分の世界を少しずつ広げていく
読書以外の時間の使い方や、60代シングルライフ全体の見直しについては『60代からの人生シフト─シングルライフで見つけた自分だけの幸福体験集』も参考になります。
孤独感との付き合い方を知りたい方は『60代シングルが陥りやすい孤独感の解消法:自分自身と向きあう方法』もあわせて読んでみてください。

60代からのシングルライフでも、読書は「孤独」を「自由」と「好奇心」に変えてくれる心強い相棒になってくれます。

まずは、家にある本の中から1冊選び、今日のどこかで“たった15分だけ読む時間”をカレンダーに入れてみてください。それが、ひとり時間革命の最初の一歩になります。

特別な準備は必要ありません。今日の15分から、あなたの“第二の青春”をゆっくりと育ててみませんか。

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