シングルライフ

定年シングル60代の“自分らしさ”探求記 ~一人暮らしで見つけた自分だけの幸せ体験集~

シングルライフ

 

 

はじめに

会社生活を卒業した60代の私は、人生で初めてひとりで暮らすことになりました。

目覚ましをかけずに眠り、久しぶりに朝日をゆっくり眺めたその瞬間、「今日から本当に自由なんだ」と心が静かに高鳴りました。

しかし、広く静かな部屋でコーヒーを飲みながら「これから毎日どう過ごせばいいんだろう?」と戸惑いも同時に感じました。

そんな私が試行錯誤しながら“自分らしい毎日”を築いていった実体験を、少しだけユーモアを交えつつ、リアルにご紹介します。

定年直後の戸惑いのリアル

退職後、最初の1か月は「今日は何を成し遂げたのかな」と自問ばかり。スーパーでただ買い物をしただけで「達成感」を探していた自分に気付き、焦りを感じました。

健康診断で「このままじゃ糖尿病予備軍ですよ」と医師から言われた日、ぼんやりしていた生活に最初の変化が訪れました。

「何もしない毎日が本当に自分の望みなのか?」とノートに書き、少しずつ自分自身の変化を意識し始めたのです。

ゆるい時間割を作成するまで

生活リズムを整えるために、100円ショップで手帳を購入し「午前」「午後」「夜」と3つの枠を作りました。

朝は必ずラジオ体操をYouTubeで真似し、午前9時にはお気に入りの本を手に取る時間を作ったのが最初の成功体験。

午後はスマホで近所の花を撮影し、妹へのLINEで「今日の発見」を報告。

夜には簡単な3行日記を書いて一日を振り返りました。

毎日の“小さな記録”が、日々のモチベーションになりました。

健康維持のための新習慣 — 散歩と筋トレ

健康診断の結果を機に、週5回のウォーキング習慣を自分に課しました。

雨の日は家で足踏み運動をしたり、簡単な筋トレを日課に追加。

最初は腕立て伏せ5回、スクワット10回だけでしたが、スマホアプリで記録を続けることで2カ月後には階段も楽々上れるように。

途中、近所の野良猫や花壇の植物に癒されたり、ご近所さんと挨拶を交わしたりと、地域とのつながりも自然と増えました。

本とオンライン講座 —新たな学びの体験

仕事中心だった読書習慣も、今では小説やエッセイ、旅の本を月に3冊購入するようになりました。

ある日書店で選んだ戦国武将の歴史本から「苦しい時も、まずほんの少しでも動くこと」の大切さを学びました。また「もう一度英語を話せるようになりたい」と、オンライン英会話にも挑戦。

最初は緊張しましたが、先生の「ナイス!」の声に励まされ、自信が芽生えました。

Googleマップで国内外の旅先を眺めるのも新しい趣味となり、実際に札幌や福岡への一人旅も敢行しました。

料理で季節を味わう

一人暮らしで最初はレトルトばかりでしたが、「旬を味わおう」と決意した日から毎週違う野菜を選び、自炊を始めました。

だしパック入り味噌汁や初めて挑戦したカボチャの煮物は大失敗で「今日は塩辛すぎ!」と苦笑い。でも翌週は味付けを工夫し、大満足の一品が完成。SNSに写真をアップすると「おいしそう!」のコメントも。

料理を通じて季節の変化や自分の成長を感じるようになりました。

趣味のカメラと新しい楽器

長く放置していたミラーレスカメラを手にし、朝の光や季節の草花を撮影することが日課に。

インスタグラムに投稿した桜並木や秋の景色の写真に「素敵!」と昔の知人から久しぶりに連絡が来たり、SNSで趣味仲間と出会えるようになりました。

新しい楽器にも挑戦し、ウクレレをYouTubeで独学スタート。

半年後には「アロハ・オエ」を孫の前で披露できるまでに成長。音楽と写真が、毎日に新しい刺激をくれました。

“役割”を見つけて社会とつなぐ

「誰かの役に立ちたい」と思い、図書館の読み聞かせボランティアに応募。

最初は上手くいかずに緊張しましたが、子どもたちの笑顔と元気な声に触れるたび「自分にもできることがあるんだ」と前向きな気持ちになりました。

地元塾での教材整理バイトも始め、週1回スタッフとの会話やコーヒータイムが新しい楽しみ。

人とコミュニケーションを取ることで、自分だけの役割や居場所を見つけることができました。

シングルライフだからできる “習慣とご褒美”

毎晩手帳に「今日の発見」を一言書き、日々自分の変化を振り返るようにしています。

週に一度は新しいレストランで食事をし、「これは自分だけのご褒美」と決めています。

月に一度は温泉地や美術館など普段と違う場所を目的に一人旅。現地で知らない人と世間話をするのも、シングルライフならではの一期一会の楽しみ。

こうして毎日の“ちょっとしたご褒美”が生活の彩りになっています。

孤独感との付き合い方と人の温かさ

夜ふと寂しさを感じた時は、思い切って昔の友人や知人にスマホでメッセージ。

意外にも「久しぶり!」と温かい返信があり、そこから新しい会話が始まりました。

趣味のSNSでは、同じ関心を持つ人との交流も日々増えて、「一人だけど一人じゃない」と感じるように。

散歩途中に小さな子どもから声をかけられたり、スーパーで店員さんと世間話をしたり、小さな交流が心の支えになっています。

月一回、友人と居酒屋でお酒を酌み交わす時間も大切な習慣です。

まとめ

定年を迎え一人暮らしになった当初は戸惑いや不安もありましたが、振り返ればたくさんの気づきと成長がありました。

運動、学び、食事、趣味、そして社会との交流 — どれも自分で一歩踏み出した先に新しい幸せがありました。

孤独さえも自分を新しく育てるチャンスとなり、今では「第二の青春」を謳歌する毎日です。

同じ状況の方にも「今この体験こそが人生をより豊かにする」というメッセージを送りたいです。

 

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